「奇跡は誰にでも平等に、いつでも待っている。」

仲間が、レインボーローズなる花をくれた。
初めて見た。調べたら、白いバラに染料を吸わせて染め上げるんだとか。
花言葉は「奇跡」だと教えてもらった。

何もかも通り過ぎたあと、今になって、あれは奇跡だったのだとわかった。
幸せを願ってくれて、大事なものとして世界に位置付けてくれた人がいた。

自分も誰かにとっての幸福になれるのだと、知らなかった。
まさかそんな奇跡が自分に起きるなんて、思ってもいなかった。
どこかふわふわと実感がなくて、何が起きているのか考える余裕もなく、
嬉しいけれど目の前のことにただ精一杯で、通り過ぎるだけだった。


ひとりでいるとき、皆といるとき、嬉しかったとき、心がざわざわするとき、
いつでも浮かぶ。
大袈裟かもしれないけど、いつ何が起きて死ぬかもわからない、
どう考えても世界で一番愛しているのは私なのに、でもダメなのだ。
なんて独りよがりの世迷い言だろう、とにかくダメなのものダメだ。

どんなに願っても、想っても、大人だから気持ちだけじゃ何にもならない。
あなたにとっての幸せを叶えてあげられるのは私ではなかった。

理由とかそんなの関係なく、そのまま全部まるごと受け止めてくれる人。
大事にしているものにちゃんと最初から気づいて、大事にしてくれる人。
うまく言葉にできなくてもわかってくれて、大丈夫だよって、揺れることなくそこにいてくれる人。
成熟した深い愛情を持っている、強くて優しくて、温かい人。
そんな人が相応しい。想像しただけで素敵な人だ、そりゃあ私じゃダメだ。
あなたのハッピーエンドは、決まっているのだ。


大事な人とくつろいで、楽しい時間を過ごしているといいなと思う。
いつかもし、幸せそうに笑う姿を一目見られたらいいなと思う。
あなたの幸せを願うし、私も自分の幸せに向かって歩けるように願う。

一緒にいられたときに上手に受け取ることができなかった自分を、もう責めない。
あの時確かに奇跡は訪れていた。その幸運を何度も噛みしめる。


大変なことを乗り越えた仲間が、奇跡を願ってくれたことが感慨深い。
彼女の優しさが、嬉しかった。
仲間と、人生であとどれくらい一緒に過ごせるのだろう。

久しぶりに虹を見た。仲間達に写真を送った。
伝えたい人がいる、何か良いことが起きるかも知れないと感じられる、
そのこと自体が幸福なのだと思う。

どうか、きれいなものをたくさん見ていてほしい。

奇跡がまた起きてくれるのか、いつ起きるのか、わからない。
何をしても、しなくても、訪れる時には訪れるのかもしれない。
休み休みでも、立ち止まっても、きっとまたその時は訪れると信じて。

タイトルはよしもとばなな/デッドエンドの思い出 より


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